ちゃんと見たけど謎?CLファイナル2009/05/31 03:03

聖家族ーサグラダ・ファミリア CL決勝

しかし試合中の柱谷のしゃべりは本気で駄目だなww露骨に眠そう。鼻にかかっただらしない相づちを同じ調子で繰り返す。八塚さんは八百屋や落語家のようにリズミカルに喋るが受け答えのタイミングにこういうセンスがみじんもない。もうこういう大事な試合でやらせんなよ。もったいない。

ローマでの決勝。もういろいろまっかっかーのまっかっかー。オリーブの飾りもまっかっかー。
ローマには春に桜のような花をつける街路樹が植えてあって、この時期に深い紫のような赤い新芽をいっせいに吹いて街がまた赤くなる。そんなんを思い出す。オペラにあうー。チャンピオ〜ニ〜♪さすがですな。
オリンピコは古いスタジアムで、客席の通路がせまい。断崖絶壁のようなスタンドが広く見えて、席から横を見ると湾曲した壁にびっしり客がしがみついてる感じがして怖いところだ。で、スタジアムの外は緑にかこまれてるがルネッサンスな彫像が立ち並んでてまたいかにもローマちっくなんであった。

さて試合の始まり。
序盤でクリロナのあわやのシュート。おっしい。とか思ってたらスススと入り込んできたイニからエトー、エトーがぐねぐねと長い3体をくねらせて1点目。ヴィディッチだめだ、このテにはいかにも弱そうだけど。エトーかっこいいよなー。いいんだ雑魚専で。
クリロナは一人気を吐き続ける。別にいんだよスタンドプレーとか言われてもそれくらいでいやそれがなかったから長らくポルトガルというチームは以下ry
アンデルソンが穴。ひでえ。そういやフレッチャーがいないんだった。バルサがどんどん入ってくる。ピッチの片側だけでゆるゆるパスを回されてしまう。で、スキを見てスっと最終ラインを通される。
マンUはいつものようにサイドを使えてない。バルサのDFは下手じゃないけど、やって出来ない相手じゃないと思う。パクは走ってるけど効果的でない。ギグスかなり微妙。ルーニー怖くない。サイドで使わざるを得なかったプジョルが良い感じ。プジョルてデビュー当時はサイドだったよな。ボール扱いが驚く程へたくそで「こんなんしかいないのかw」と言われた選手だった。めげない頑張りwと走力だけが評価されていたこともあった。めきめき上手くなったけどねえ。
アンリが出てる。良かったなあ。長い距離を走るとやっぱ早いなあ。アンリ大好き。アンリが笑ってると嬉しい。
後半アンデルソン下がってテベスin。これでちょっとマンUは動けるか。シュートは結構打ってる。パクの惜しいのとかルーニーの惜しいのとか。でもなんか形が悪いんだよな。いつもみたいにズバっとこない。だいたい全然プレスかからん。気のあったチャビとイニエスタにちょちょっとボール触られて、それでマンUは止まってしまう。やばいwwwww
いやーイニエスタとチャビ全然ミスしないよ。こわいー。スタジアムで繰り返されるイムノ。

このあとパクにかえてベルバトフ。クリロナがサイドへ。きたよ全部入り。
しかしなんだこれ、初めて芝生でやるような不自然な感じ。
無理矢理にでもシュートを打てるFWをピケがうまいこと止める。ドリブルで抜きにくるクリロナを躊躇なく前に出ながら止めに行くの案外きいてる。
全部入りであがりきったところでますますガラアキの中盤、チャビがぽーんと3人くらい向こうのメッシにクロス、ちっさい子がヘッドを決めた。チャビうますぎ。これで2点目。サールはもう動かない。スコールズを入れて中盤の密度アップをはかるも、あまり効果的でない。なんか手負いのプジョルがシュート打ってみたり、メッシがありえんスピード見せたりいろいろあったが試合はこれで終わり。おめでとう〜バルサ!!
シルビーニョは渋いプレーだったな。一人ピッチの上で大人みたいな彼が試合が終わって緊張が解けてから男泣きしてて、こっちも泣けたw

あのマンUの大人しさは何だったのかねえ。ナゾ。
何かあったのかな。ファギー怒ってたかなあ。でもこの試合はマンU負けだったよ。完全な負け。フレッチャーいたら分からんかったがスコールズ入れても中盤がつまってこないんだからしょうがなかったじゃん。なんかねえ、ポルトが優勝したときみたいな中盤で正面からつぶしてくるタイプがいたら違ったかなあとは思うけど普段そういうことしてないしねえ。
じゃーなんで普段通りで上手くいかなかったのかなあ。あー多分、何か見落としてる。思いっきり見落としてる。システム論はめんどくて好きじゃないけどこの試合はそっちから攻めた方が分かりやすいんだろうなあ。
クリロナはどうするんだろう。精一杯やってるよ。FWなんて半分は自分勝手で上等だろう。むちゃな姿勢からシュートを打ち、いまいちエンジンのかからなかったこの試合でも一人ガツガツ行っていた。無駄には見えるけどさあ。
これで本当にマドリ行ったらうけるわ。

サグラダ・ファミリア。バルセロナのシンボル。つくりかけだけどそのまんま美しい。のろのろ作り続けて100年が経ち、設計図はもう失われているんだそう。これ日本の業者が作ったら3年くらいで出来ると思うww
ここも10年前行ったけど工事中だっつのにすごい静かだったなー。どこで作ってるの?って感じ。10年前はここに朝っぱらからドイツ人があふれ、昼からは飲んだくれたイギリス人でランブラス通りは超カオスだった。地元の人はマンUを応援してた。ここに今年は地元の人が繰り出してるんだなあ。
この時期のバルセロナはとにかく気候がすばらしかった。な〜〜んにもしなくても空気おいしい。呼吸が軽い。全身の緊張がとける。皮膚を焦がすような強い日差しと乾いた空気が私の体にはすごく合っていて、よくわかんないけどな〜〜んにもしないのに「多幸感ってコレか?」と思うような経験を初めてしたところだった。メシは塩からかったなー。

ペップの作りたかったバルサはまるでサグラダ・ファミリアみたい。あっというまにトップに上り詰めてしまったけど、カンテラを育て来るべき人を受け入れる、まるで家族のようなチームが彼の理想なんだろう。バルサに来そうな選手は始めから「決まってる」とよく言うしさ。
「私は特に何もしない。」バルサの伝統が身に染み付いた選手たちが自然にうまくいくように方向を示してやるだけ。「正しいパス、正しいサッカー」ペップはそういうのだそうだ。
ものすごい漠然としてるけどたぶん10代の頃からバルセロナで過ごして、ずっと顔をつきあわせていれば出来る何かなんだと思う。チャビとイニが仕切るから大丈夫。ペップが言うのはもともとは師匠クライフのサッカー。ポゼッションがまずあって、相手をじわりと崩す。まあこういうのオランダもやるし伝統芸ですわな。

監督が変わると戦術が代わり、オーナーが変わると戦略が変わる。日本なんかユニの色まで変わっちゃう。ペップは案外そういうとこ繊細なんだろうなあ。名前も「守衛」w。バルセロナはそういうチームじゃない。そう言いたかったのかもしれない。スペインでは珍しくないことだが胸のスポンサーは長らく何もなかった。スペインという微妙な国で政治家が見に来るチームはそんなんでは困るんだろうな。
あまり評価されていない監督だったと思う。采配に関しては未だに謎だ。でもああして本当に感じがよくて、気配りできて、スペイン語、カタラン、イタ語に英語をあやつり、穏やかな目をした「いい人」監督。彼の為だったら頑張る選手がいる限りはなんとかなっちゃうのかもしれないなあ。ライカールトとかもそうではあったけどさ。このバルサは思っている以上に閉鎖的なチームだ。ヒディンクみたいにかき集めた選手にいきなりディプリンを徹底させるとかそういうのでないし、セリエの中堅監督にありがちな料理上手な感じもないしさ。すべては空気読めなのか。嫁のマリアがどっかで作ってきた子供・イエスの父ヨゼフは血のつながってない息子を大事に育てた。神になるような息子に育てた。ペップはそういうの好きそうだなあ。